スムトコシレトコ

暮らす人の本音

Realistic & Honest

#03 向山さんご家族(移住者)

知床の大自然に魅了され移住を決意

純平さん:大学時代に課外授業へ行った友人が見せてくれた知床五湖の高架木道からの夕日の写真です。

留奈さん:元々シャチのトレーナーを目指していたのですが、友人が北海道の羅臼でシャチが見れると教えてくれて、通っていた専門学校の研修で羅臼へ行き初めて北海道の知床を知りました。

純平さん:知床の魅力を知るきっかけとなった夕日の写真を見て、知床で働きたいと強く考えるようになりました。就職先は、大学在学中にボランティアで参加していた、知床にも支部がある「一般財団法人自然公園財団」です。複数の勤務先がありましたが、惹かれていた知床を勤務地として選択し現在も勤務しています。

留奈さん:シャチに関わる仕事がしたかったのですが、残念ながら応募した年は募集がなく、ただ、シャチの近くにいることができる知床限定で職を探し、野生動物や自然に関わるシンラ(ウトロのツアー会社)へ就職し現在育児休暇中です。

留奈さん:保育園帰りに子どもたちと知床五湖の木道にも行けるし、森で遊べたり、海も近く、すぐに自然で遊べるのが一番いいですね。どこに行っても自然の一部と遊べる。休みの日にはシャチやイルカを見に行ける所も魅力のひとつですし、とにかく暮らしにメリハリがあるのが好きです。
食べ物に関しては、元々魚が苦手だったのですが、こっちの魚は美味しくて刺身やお寿司も楽しめるようになりました。

留奈さん:都心や大きな町であれば病院やドラッグストアが近くにあるものの、大自然がすぐ近くのウトロはそうもいきません。少しの買い物や病院へ行くのが長距離移動になります。
ただ、ドライブや運転が好きな人は北海道の景色を見ながら楽しんで移動できると思います。

留奈さん:専門学校前に研修としてウトロへ行かなければならず、冬のアウトドアウェアを揃えました。そのときに購入したダウンコートは今も愛用しています。

純平さん:山が好きなので知床用に登山用品を買い直しました。車も購入し、手持ちの冬用の衣服も新調しました。

留奈さん:会社の寮に入ったのでそこまで大変ではありませんでした。住むところも会社が決めてくれて食事も提供してくれました。

純平さん:職場の寮があったので、住む場所が確保されており特に大変なことはありませんでした。

留奈さん:食べ物の好みですかね、山菜を多く食べるようになりました。特にお気に入りなのが、知人に教えてもらったエゾエンゴサクのおひたしです。今では、エゾエンゴサクが咲いていると綺麗というより美味しそうと思ってしまいます。

純平さん:地元の人と共感して暮らしていくのが大事なので、人と距離を置いて自然の中で暮らしたいという人には、もしかしたら向いていないかもと思います。一見厳しい意見に聞こえますが、斜里のような人口が少ない場所での暮らしは少なからず助け合いが必要になってきます。
ただ、大自然の中で暮らしているとおおらかな気持ちになれるので、小さいことでくよくよしなくなりましたね。