必要なものは自分でつくってしまう
というカルチャーが、
知床にはあります。
開拓の時代から、
雪の上を歩く「かんじき」や
畑を耕す農器具などをつくってきました。
そこから生まれ
大きくなった
町内のメーカーもあります。
斜里町は青森県弘前市と
姉妹都市で、
毎年夏に「しれとこ斜里ねぷた」が開催されます。
ねぷたに描かれている絵は、
町民の皆さんが指導を受けて
描いています。
金魚ちょうちんは
祭りの前になると夜の会館に集まり
皆さん手仕事でひとつひとつ
つくっています。
もちろん斜里町には
大きなスーパーもコンビニもあり、
ECサイトでもなんでも
便利に物が買えるのですが
ものづくり・手仕事のカルチャーに
気づくことは多いでしょう。
生活器具も展示されている「知床博物館」
毎年夏に行われる「しれとこ斜里ねぷた」
写真家・石川直樹さんと
地元の写真好きが集まってスタートした
「写真ゼロ番地 知床」というプロジェクト。
毎年、石川直樹さんと招待作家の
知床をテーマにした二人展です。
作家さんは斜里町に滞在して
アート活動を行うのですが
町民の皆さんと一緒に創り上げていきます。
例えば、長野県松本市の
地域映画監督・三好大輔さんは
斜里町に眠る8ミリフィルムを集めて
それを上映。
その8ミリを見ているシーンも撮影して
1本の映画を制作しました。
映像作家でダンサーでもある
吉開菜央さんは映画の重要なモチーフを
斜里町の皆さんと制作。
子どもたちもたくさん映画に登場しました。
アートは鑑賞するもの
アートは特別な人がやるもの
そう思いがちですが、
斜里町の皆さんは生活とともにアートがあり
自らも表現したり
外からの表現者と交わったり
そんなカルチャーがあると思います。
写真ゼロ番地 知床
写真家・石川直樹さん
地域映画監督・三好大輔さん
映像作家・吉開菜央さん
知床というと自然
まずは頭に浮かぶと思いますが
そのなかには人の営みがあり
文化があります。
働くことと、生活すること
アートとライフが
都市部のように分かれていなくて
すぐそばにある気がします。
とても身近なことで言うと
平日のランチタイムは
お店に食べに行く人もいますが
自宅に戻ってごはんを食べて
また仕事へ、という人も多いです。
生活のなかに
働くこともあり
アート活動もあり
そんなカルチャーのあるところです。